PC-98MMX化計画 掲示板
[9792]
「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

p8bd156.ngyajk01.ap.so-net.ne.jp

 
ちゃま さん
「NEC PC-98系Socket8マシン」ユーザのみなさまへ
ちゃまでございます m(_ _)m。

かつて、一時的な実験環境として、以下のような構成において
「WindowsNT 4.0」起動時における「SYSTEM HALTED現象(仮)」を回避していたことがございました。

 「WindowsNT 4.0」+「PC-9821 Rv20/N20」+「PL-Pro/II(Rev:B)」+「HCL-S下駄」+
 「ZIF Socket (PGA370 Socket)」+「PentiumIII (Coppermine-256K) (FC-PGA Package) 850MHz版」(< 「SL4MC」(Core Stepping: cC0(CPU ID: 0686h))

なお、「HCL-S下駄」側の設定は、以下の通りです。

 「SW1」
  1:OFF 2:OFF 3:ON 4:ON 5:OFF 6:ON 7:OFF 8:OFF
 
 
・「FSBクロック設定」:
 (Signal Name: BSEL0およびBSEL1関連)

 「1:ON 2:OFF 3:OFF 4:OFF」 = 「66.6MHz」
 「1:OFF 2:ON 3:OFF 4:OFF」 = 「100.0MHz」
 「1:OFF 2:OFF 3:OFF 4:OFF」 = 「133.3MHz」
 「1:OFF 2:OFF 3:ON 4:ON」 = 「自動設定(AUTO)」

  # 「自動設定(AUTO)」の場合、BSEL0およびBSEL1はそれぞれ、プロセッサ側と直結となります。
  # (「NEC PC-98アーキテクチャ P6系マシン」上では、何の意味も持たない設定項目です。
  #  上記に関しましては、どの設定であっても問題はありません)

・「CPUの種類」:
 「5:OFF」 = 「Intel」製プロセッサ互換
 「5:ON」 = 「Intel」製プロセッサ非互換

  # 「5:」の設定は、「OFF」側(< 「Intel」製プロセッサ互換)に設定してください。

・「ピンアサインの互換性」:
 「6:ON 7:OFF」 = Mendocino
 「6:OFF 7:ON」 = Coppermine

  # ちなみに、「8:」は未接続です。
 
 
「HCL-S下駄」添付の簡易マニュアルだけを見ますと、誤解を招きかねない表現が含まれているため、
さらに、若干の補足説明をさせていただきたいと思います。

 「SW1」
 「6:ON 7:OFF」 = Mendocinoコアのプロセッサと組み合わせる場合の設定
 「6:OFF 7:ON」 = Coppermineコアのプロセッサと組み合わせる場合の設定

というように読みとることが出来るかもしれませんが、これは誤りを含んだ解釈であるといえます。

「HCL-S下駄」の内部結線状況を、ある程度調べてみれば容易に分かることであろうとは思いますが
「HCL-S下駄」の上部(Socket側)にCoppermineコアのプロセッサを搭載した状態において、
「SW1」の「6:」と「7:」との設定により、
「HCL-S下駄」の下部(Pin側)における「ピンアサインの互換性」を切り替えております。

正しくは、
非常に大雑把な書き方となりますが、大系的なピンアサインの観点からすると、

 「SW1」
 「6:ON 7:OFF」 = (Pin Number: X2 等の取り扱いに関しては)「Legacy PGA370」対応(< 「Celeron(Mendocino)(PPGA Package)」互換)
 「6:OFF 7:ON」 = (Pin Number: X2 等の取り扱いに関しては)「Flexible PGA370」対応

であるとお考えください。
 
 
 #  「SW1」
 #  「6:ON 7:OFF」 = Mendocino Dual
 #  「6:OFF 7:ON」 = Coppermine Dual
 # と記載されている簡易マニュアルも存在するとのことですが、
 # これは、前述の対応関係と全く同じことを意味しており
 # Signal Name: BR1# 等の取り扱いに重きを置いた表現となっているに過ぎません。
1. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

p8bd156.ngyajk01.ap.so-net.ne.jp

 
ちゃま さん
但し、個人的には
「Legacy PGA370>>Flexible PGA370変換」に関しましては
「Neo-S370」も「HCL-S下駄」も共に、機能的にはまだまだ不十分であると考えております。
(それでも「HCL-S下駄」の方が、後発であるだけに
 「Neo-S370」よりは、しっかりと作り込まれているように見受けられます)

 # なお、現在における
 # 当方の通常の環境下では、「Neo-S370」や「HCL-S下駄」 等を一切利用することなく、
 # 全て自前で、物理的な配線の更正を行っています。
 # (「PL-Pro/II(Rev:B)(改)」の上層部と
 #  「ZIF (Zero Insertion Force) Socket (PGA370 Socket)」との間において、
 #  当該プロセッサのピンアサインとの整合性を取っております)
 
 
最近における、不安定動作報告や玉砕報告 等に目を通しておりますと
プロセッサごとのピン配列の相違に一切目を向けることなく、
闇雲に換装しようとすること自体が問題なのではないかと思われることが、往々にしてございます。

そこで、参考までに
電気的な親和性が、相対的に高いと考えられる組み合わせを、以下に示しておきます。

 # 当方所有の、各下駄における一部の内部結線状況の解析結果をもとに、
 # Intel NDAベースの技術資料と照らし合わせた上で検証してはおりますが
 # 安定動作を保証するものではございません。
 # (致命的な不安定要因が比較的少ないと判断できるものを、ピックアップしただけに過ぎません)
 # これら全ては、自己責任においての運用となりますことを、あらかじめ申し添えておきます。
 # (そもそも、その土台となる、肝心の「PL-Pro/II(Rev:B)」自体が
 #  完全な「Legacy PGA370」互換を実現してはいないのですから)
 # なお、不安定ながらも動作してしまっている
 # (少なくとも表面上は正常に動作しているかのように見えている)場合におきましては
 # プロセッサ側におけるキャパシタ(Capacitor)配列の相違によっても、
 # その安定性に違いが生じることがございます。
 # (総じて、Celeron(Coppermine-128K)系よりも
 #  PentiumIII(Coppermine-256K)系の方が安定度が高いのは、こうしたことにも起因しております)
 
 
「Natoma(Intel 82440FX(Intel 440FX PCIset))」を搭載した「NEC PC-98系Socket8マシン」+
 PowerLeap社製「PL-Pro/II(Rev:B)」のみ との組み合わせの場合:

 ・「2.0-Volt Celeron (Mendocino) (PPGA Package)」(Core Stepping: mB0(CPU ID: 0665h)(300A MHz〜500MHz)
  ※ 但し、533MHz版は除きます。

 ・「Mendocino(PPGA Package)」とピン配列互換の
  「1.50-Volt Celeron (Coppermine-128K) (FC-PGA Package)」(Core Stepping: cB0(CPU ID: 0683h))(533A MHz〜600MHz)

「Natoma(Intel 82440FX(Intel 440FX PCIset))」を搭載した「NEC PC-98系Socket8マシン」+
 PowerLeap社製「PL-Pro/II(Rev:B)」+PowerLeap社製「Neo-S370」 との組み合わせの場合:

 ・「1.60-Volt PentiumIII (Coppermine-256K) (FC-PGA Package)」(Core Stepping: cA2(CPU ID: 0681h))(500E MHz or 550E MHz)

   # 「Neo-S370」開発当時のターゲットプロセッサは、
   # cA2コア以前の「PentiumIII(Coppermine-256K)(FC-PGA Package)」のEngineering Sample。

「Natoma(Intel 82440FX(Intel 440FX PCIset))」を搭載した「NEC PC-98系Socket8マシン」+
 PowerLeap社製「PL-Pro/II(Rev:B)」+(株)メルコ謹製「HCL-S下駄」 との組み合わせの場合:

 ・「1.70-Volt PentiumIII (Coppermine-256K) (FC-PGA Package)」(Core Stepping: cC0(CPU ID: 0686h))(600E MHz〜1.0B GHz)

 ・「1.70-Volt Celeron (Coppermine-128K) (FC-PGA Package)」(Core Stepping: cC0(CPU ID: 0686h))(566MHz〜700MHz)
  ※ 但し、766MHz版および733MHz版は除きます。
 
 
当方の上記実験環境の詳細につきまして、
以下に示しておきます。

当方所有の
「PC-9821 Rv20/N20」(2号機(実験専用機))(< 1997年 4月製造分)
 Lite-On社製200Wクラスの電源ユニットを搭載
 型番(マザーボードのロット名): 「G8XRZ C20」
 PCIスロットには、
  Matrox Graphics社製MGA Millennium(WRAM容量 2MB + 6MB) x2
  Adaptec社製AHA-3940UWD x1  を実装済

「Socket8>>370-Pin Socket(Legacy PGA370)変換下駄」
 「PL-Pro/II(Rev:B)」(PowerLeap社製)(< 1999年末 製造分(1999年第48週以降))

「Legacy PGA370>>Flexible PGA370変換下駄」
 「HCL-S下駄」((株)メルコ謹製)
  型番: 「HP6P 01-BA」
  Serial Number: 「C01xxx」

 「Neo-S370」(PowerLeap社製)(< 2000年第14週製造分)
 
 
 # 各下駄における内部結線状況につきましては
 # その製造時期により、一部変更がなされていることも十分に考えられます。
 # そうした点につきましては、御承知おきくださいますよう
 # よろしくお願いいたします m(_ _)m。

とりあえず、御参考まで。
2. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

n56cc-03p50.ppp11.odn.ad.jp

 
デンドロビウム さん
うーん、結局のところ、HCL-SのSW6と7の設定は
↑↓:プロセッサのピン配列を外部から見てLegacy370互換に変換(Flexible370非対応のソケットに装着しても動くようにする)
↓↑:プロセッサのピン配列を外部から見てFlexible370互換に変換
ということでいいのでしょうか??(↑=ON、↓=OFF)もしそうだとしたら↓↑ではPL-Pro/IIと組み合わせてもピポと言わないような気もするし・・・・う〜ん(^^;;)
3. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

p8bd17d.ngyajk01.ap.so-net.ne.jp

 
ちゃま さん
デンドロビウム さんへ
ちゃまでございます m(_ _)m。

「Legacy PGA370」対応、および「Flexible PGA370」対応といった表記は
より分かりやすい表現を、と考え上記文章中におきまして使用してみたのですが
逆に、有らぬ誤解を生じてしまったようですね(^^;)。
 
 
端的に、Pin Number: X2の取り扱いに関していえば、

「6:ON 7:OFF」で
「X2」(< 「HCL-S下駄」の上部(Socket側))−「AN15」(< 「HCL-S下駄」の下部(Pin側))
  # Mendocino Dual

「6:OFF 7:ON」で
「X2」(< 「HCL-S下駄」の上部(Socket側))−「X2」(< 「HCL-S下駄」の下部(Pin側))
  # Coppermine Dual(プロセッサ側と直結)

となります。
4. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

phi087.tam.ne.jp

 
Jinn さん
しっかしLegacy370とFC-PGAはちょっとデータシート見る限りピンアサインは7本しか違ってないみたいですね(w
RTTCTRLとSLEWCTRLをプルダウンしたりBSELを適当に処理したり一部Vccをマスクしたりすればなんとなく動いてしまいそうに感じるのは浅はかでしょうか(^^;
5. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

phi061.tam.ne.jp

 
Jinn さん
というか
> # 当方の通常の環境下では、「Neo-S370」や「HCL-S下駄」 等を一切利用することなく、
> # 全て自前で、物理的な配線の更正を行っています。

との事ですが方法をぜひ知りたいです。
6. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

p8bd17d.ngyajk01.ap.so-net.ne.jp

 
ちゃま さん
Jinn さんへ
初めまして。ちゃまと申します m(_ _)m 。

Socket8マシンをはじめとする旧機種上において
P6系プロセッサのES品のバリデーション(Validation)に携わっている関係上、
変換精度を高めるべく、下駄の改良を行っております。

 # 非開示規約に抵触する情報が含まれてさえいなければ、
 # とっくの昔にその手順を公開しているでしょうね(^^;)。
 # 但し、前述のように、電気的な親和性が高いと考えられる組み合わせの範囲内で
 # cC0コアの製品版(量産品)と組み合わせるのであれば
 # 配線の更正を行わなくとも、あくまで実用上は、「HCL-S下駄」で十分事足りるはずです。
 
 
また、「Legacy PGA370」と「Flexible PGA370」との差異につきましては
大局的な概要のみであれば、

「Intel 810E Chipset Platform Design Guide September 1999」 P.29
 PGA370 Processor Design Guidelines

などが参考になるかと思います。

なお、より詳細な情報が必要となる場合には
米Intel社から無償で公開/提供されている技術資料だけでは、全くの不十分であるといえます。
 # 特定のプロセッサごとにカスタマイズされた極少部位に関する正確な情報は
 # やはりIntel NDAベースでなければ、おそらく入手不可能であろうと思われます。
7. Reply: 「HCL-S下駄」の「ディップスイッチの設定」について

phi080.tam.ne.jp

 
Jinn さん
ちゃまさん、レスありがとうございます。
お金が無い/地方なので入手困難なので改造で済ませようかと思っていましたが、
よくよく考えると非常に面倒臭そうですし、私のような素人には失敗したときのリスクも考えるとあまり賢い選択ではないようです。
素直にヤフオクでも当たってみることにします。